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 温暖化といえば、「二酸化炭素、CO2」が新聞記事をにぎわせているが、実は温室効果ガスには二酸化炭素以外にも大きく分けて5種類ある。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によれば、メタン、一酸化窒素、フロン等の温室効果ガスの温暖化係数は二酸化炭素に比べはるかに高い。--地球温暖化係数とは、各温室効果ガスの地球温暖化をもたらす効果の程度を、二酸化炭素の効果を1にした場合の比で表したものである。--それにもかかわらず二酸化炭素ばかりが注目されているのは何故なのだろうか。 各温室効果ガスの地球温暖化への寄与度を調べてみると、産業革命以降世界全体に排出された二酸化炭素は、温室効果ガス全体の影響度のうち約64%を占めているとされている。日本においては、その約92%という割合を二酸化炭素が占めている(1995年)。
また温室効果が二番目に大きいのメタンガスは、水田やウシのゲップなどからも相当量が出ている。ウシのゲップからでるメタンガスは日本だけで年間約28万トンにも達すると言われている。こう書くと温室効果ガスとそれを発生させるウシは悪者のようになってしまうが、実は温室効果ガス自体は一定濃度で存在しないと地球が冷え切ってしまう大事なものなのである。現在はその濃度が高くなりすぎて地球が暖まりすぎてしまうことが問題になっている。だから温室効果ガスのうち一番量的に影響が大きなCO2に主体を置いた削減への取り組みがなされているのである。


 1997年の第三回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)で採択された京都議定書で定める温室効果ガスは次のとおり。

  • 二酸化炭素(CO2)
  • メタン (CH4)
  • 一酸化二窒素(N2O)
  • ハイドロフルオロカーボン(HFC-134a など)
  • パーフルオロカーボン(PFC-14 など)
  • 六ふっ化硫黄(SF6)

 以上の個々の温暖化ガスの地球温暖化への効果を二酸化炭素を基準に相対値で示したものが温暖化係数。また、IPCCによれば個々の温暖化ガスの寄与度は下表のとおり。CO2、CH4、N2O以外の温暖化ガスの寄与は10.2%である。温暖化係数は影響期間を100年として算出。

CO2 CH4N2OHFC-134a PFC-14  SF6 
温暖化係数1213101300650023900
温暖化寄与度63.7%19.2%5.7%


 「地球に優しい」「環境に優しい」などよく耳にするフレーズですが、環境や地球への「優しさ」というのは漠然としています。「環境へのやさしさ」を言い換えると「環境に与える負荷の少なさ」となりますが、少ない、多いを定量的に把握・判断する手法が必要になります。 例えば太陽光発電は自然エネルギーを有効活用して発電にかかるエネルギーがゼロのような錯覚を受けますが、太陽電池製造や廃棄にもエネルギーが必要で、ライフサイクルで判断すると使用年数、使用量などによっては太陽光発電が通常の発電方式に比べ、いつも環境に優しいとは限らないのです。

 またエネルギー消費に関する飲料容器(ガラスびんとアルミ缶)を例に取ると、その生涯で消費するエネルギーの80%を最初の素材製造段階で消費してしまうのがアルミ缶で、ガラスびんは生涯の後半、容器製造以降の段階で多くのエネルギーが消費されます。この結果からエネルギーの消費という側面においては、使用後のアルミ缶は回収し、アルミ素材として再利用し、ガラスびんはびんのままの回収が一番効果的な再利用方法だというのが分かります。(アルミ缶とガラスの例の出展:LCAのすべて (社)未踏科学技術協会・エコマテリアル研究会編)
このように目的と範囲を設定して環境への負荷をシステマチックに把握する手法がLCAです。


 LCAは、製品又はサービスの原料調達段階から、製造、流通、使用そして廃棄・リサイクル段階までの「ライフサイクル」全体に着目して総合的に環境に与える影響を評価します。環境負荷を定量的に把握できる事から製品・サービスの設計・開発、製造プロセス、廃棄の改善などに応用可能な手法です。国際標準化規格機構(ISO)において原則及び枠組みに関するISO14040が発行され、現在様々な分野でLCA手法を取り入れた分析が行なわれています。


 一般にはCO2、エネルギーを基準にした影響評価が多く発表されていますが、本来LCAは環境に影響を与える因子を出来る限りすべてについて解析し、影響評価するものです。膨大な評価データ整備・透明性の確保などLCA手法もまだ課題を残していますが、家電、OA機器、自動車をはじめとして各業界に取り入れられています。




いずれも微少量を表す際によく用いられます。例として重さを表す場合は 
 mg(ミリグラム) ・・・・ 10-3(1000分の1)グラム
 μg(マイクログラム) ・・・・ 10-6(100万分の1)グラム
 ng(ナノグラム) ・・・・ 10-9(10億分の1)グラム
 pg(ピコグラム) ・・・・ 10-12(1兆分の1)グラム

 1pgは後楽園ドーム球場に水をいっぱい満たしてスポイトで1~2滴インクを滴らしてかき混ぜて一様にした時の割合です。インクの場合は色がついていますが、一般に言う環境物質には色もついていません。ちなみに1ngになると400m2(約120坪)の床面積、4階建てのビルに水を満たして同じように水(インキ)を滴らしたイメージです。

 新幹線の東京・大阪間が約550kmです。一寸無理がありますが重さを長さに換算して、同様の事を試みてみましょう。東京・大阪間を1gとすると、東京駅を発車した電車は1μgの場合、0.5m進むだけ、1ng、1pgですと全く動いていない状態となります。分析精度の向上がこのような微量な数値まで検出できるようになったわけです。

濃度でppm(ピーピーエム)もよく目にしますが、100万分の1(parts per million)を表します。



 我々が生活する上で必要なすべての製品やサービスは、地球環境に何らかの環境負荷を与えています。現在の環境問題を考え、大量の資材を調達する公共や企業が、より地球環境負荷の少ない製品を消費者に提供するためにその製品やサービスの一生つまり製品の製造のみならず、使用時や廃棄までも考慮し、原料や部品などの資材の調達にも基準を設け購入するよう努力しはじめています。

 2000年(平成12年)5月、循環関連法案の一つとしてグリーン購入法が成立しました。この法案は官公庁、自治体を対象に一般にいわれれる環境(地球)にやさしい物品・システムの購入を義務づけたもので2001年(平成13年)4月から施行されます。購入側は製品などの提供者側に対して製品のグリーンラベル取得のみならず、環境システム(ISO 14001)取得、あるいは環境会計実施の有無などまでその判断基準に順次含みいれてくる動きが出てくるものと予想されます。現状法案は官公庁、自治体を対象としていますが、近い将来企業側にも適用対象が広がっていくものと考えられます。


 
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